スィク教の総本山、アムリッツァルで国境の町アッタリー行きの列車に乗り換える。が・・・・・全6両のうち2両が客車で、残りは貨物車という妙な編成。乗客数は発車時刻になっても10人ほどという状況だった。ここまで国境貿易・移動が少ないのかと驚く。パキスタンは、ご存知の通りインドと敵対関係にある。これが貿易を制限している大きな要因。また、インドはパキスタンにとって超大国的な存在。インド製品の流入で国内産業が侵食されることも危惧しているのである。しかし、インド国内でこれまでに見てきた列車は、いつも乗客であふれかえっていたのに・・・ギャップが激しすぎる。

 この列車、定刻から1時間経っても発車しない。1時間半ほどして、ウンとかスンとか言い出したのでやっと出発かと思いきや・・・動かない。なぜかその頃になると、客が増えて席が全部埋まった。

 ゆっくりと発車した列車は、農村地域を駆け抜け、40分ほどで到着。さて、ここからどうしたものか。駅はとても小さく、駅前にも食堂すらない。2人が座っているだけのちっちゃな銀行を見つけ、とりあえず一部のインドルピーをパキスタンルピーに両替する(本当はインドルピーって国外持ち出し禁止なんだけど、あまりかたくなには言ってこない)。

 サイクルリキシャーやタクシーもあるようだったが、歩いて40分ということなので、国境までウォーキング!歩いて国境越えする外国人は珍しいのか、じろじろ見られる。掃除中のおばさんに、ごみをあさる牛たちに、仕事中のおじさんに、キャーキャーと遊ぶ子どもたちに。特に子どもたちはすさまじい。学校の中から「How are you?」って聞いてきたり、自転車で後をつけてきたり・・・。とっても楽しい思いをさせてくれた。

 それにしても、もう国境に近いというのにいたってのどかな雰囲気。牛がのんびりと歩き、鳥はピチピチと鳴き、人々の表情は和やか。池の水が素晴らしく青く見える。非常にみずみずしい農村である。国道に入ってもこの雰囲気はあまり変わらない。両側に樹林帯ができたくらい。しかし、しばらく行くと土塁のようなものがあって上に兵士がいる。暇そうだ。土塁自体、古いのか樹木に覆われ、完全に小山のように見える。

 う〜ん、国境は思った以上に遠いらしい。ひたすら歩いていくと、赤い花が咲き乱れる場所に出くわす。ここまでついてきた子どもたちにせがまれ、写真をカチャッ。なおも進むとゲートが見えてきた。


Bye bye、またいつかどこかで・・・。

 出国審査・入国審査・税関など、ごちゃごちゃとあったが終始和やかムード。「Do you have 〜?」という形でいろいろと聞いたついでに「Do you have any girlfreiends?」「How many?」なんて尋ねてくる。こんなんでいいのか、印パ国境。とてもじゃないが、互いに核実験をして半戦争状態にある国同士の境には見えなかった。

 ところで、インド側には赤い服を着たおじさんたちが大勢すわっていた。そういえば、ニューデリー駅前にも同じスタイルのグループがいた。この人たちは何者なのだろうか。パキスタンからは、青い服を着たおじさんたちが大勢インド側へと歩いていた(写真左下)。トラックでやって来る小麦の俵を、1人1俵かつぎ、国境越えしているようだった。

 両国とも、国境の側までコカコーラ・ペプシコーラの広告に彩られた店があふれている。政府の施設より目立つことがある上、「Coca Cola」と書かれた真っ赤な机に検査官がすわっていることもあって戸惑う。側におっちゃんが寄ってくるのでパスポートチェックかなと思ったら、「ちょっとうちの店に寄ってきなよ。」なんて客引きすることもある。昼食はパキスタンでと思っていたので、インド側では振り切った。

             左の絵をクリックすると、パキスタンへ行けます!