
ミュンヒェンの周りには、魅力的な小都市がごろごろしている。もっともっとここにゆっくりと滞在したいのだが、如何せん2週間という旅の期間は短すぎる。
1時間待った後、「ドイツの景観都市」で読んだ、ムルナウという小さな町に行ってみることにした。
ホームの番号がわからなかったため、インフォルマツィオーンで聞くと、左の紙にデーンと書いて教えてくれた(実物は上下20cmほど)。
さっきと違うそのホームで、列車は今度は落ち着いて待っていた。
広い郊外を走り抜けると、左手に保養地、シュタルンベルク湖が広がり、さらに行くと雪が見られるようになった。同席していたおじいさんと、地図を広げて
話す(たどたどしいドイツ語で)。ここに行け、あそこの山に登るといいぞ・・・といろいろと教えてくれた。ああ、行きたいところがいっぱい。あと何週間か
欲しい・・・・。ヴァイルハイムでおじいさんは下車し、乗客もかなり少なくなった。となりのコンパートメントには軍人が座っており、ドイツをドイツ語で何
というか(ブンデスレプブリックドイチュラントBundesrepublic
Deutschland)という話を陽樹としていると、エッという顔でこちらを見てきた。
だんだんと雪深くなってくる。日本で買っておいた5万分の1地形図ムルナウと実風景を見比べて楽しんでいると、程なくムルナウ駅に到着した。
駅のインフォルマツィオーンで、今夜の宿を探そうとしたが、ここでは予約をしてくれないらしい。しかも、ドイツ語で話せない部分を英語で言おうとすると、"Nur
Deutsch !ドイツ語オンリー"などと言ってくる。もらった地図を頼りに町を南へと歩き回り、ホテル等を探す。
歩道には積雪がある。雪質はわりとさらさらした感じだったが、凍結して滑りそうなところも多かった。しかもずっと下り坂。だんだん暗くなってくる。
町が切れる場所まで来た時、ガソリンスタンドと雑貨店が目に入り、聞きに入った。「この町で1番安いホテルは一体どこ?」と聞くと、店にいた客も一緒に
考えてくれた。今、プリヴァートツィマーPrivatzimmer(一般家庭が空き部屋を貸してくれるところ)はどこも開いてないだろうということで、ガ
ストホーフGasthof(家族経営の宿。1階がレストラン、2階が客室になっていることが多い。)を2つ紹介してくれた。
とにかくそこまで歩いてみる。2つともムルナウの町の北のはずれ、いや、行政的には隣村の、ゼーハオゼンSeehausenにあるのだ。
手前にある、Sonne(ゾンネ)に入ると、レストランで地元の人が歓談していた。僕たちをいぶかしげに見ている。おばさんに部屋を頼む。
昼間、ろくな食事をしていないので、レストランで食べることにする。サラダ付きmit
Salad、野菜付きmit Gemueseなどと書かれたメニューを選んだら、やっぱり量が多かった。左のレシートは大地のものである。
地元の人たちは延々と喋り続け、笑いの渦がそのグループを取り巻いている。
| m-e-n-u | ||
| 大地 | 子牛のクリームカツ、メルツビーア(ノンアルコールのビール) | |
| 陽樹 |
カレー(ピーマンたっぷり)、トラウベンザフト(ぶどうジュース) | |
メルツビーアは、なかなか味わい深く飲みやすい。見た目も気分も、普通のビールと何ら変わるところはない。日本でもこのノンアルコールのビールの需要は絶対にある。ぜひ商品化するべきだろう。
陽樹は妙な奴で、トラウベンザフトばかり毎食のように注文している。どうもこちらでは、もともと瓶に入っている飲み物を出す場合には、その分量をメ
ニューに明示するのが当たり前になっているようだ。リットル表示もあるが、久しぶりに聞くデシリットル、初めて見たセンチリットルという単位のこともあ
る。分量と価格との関係で見ると、このトラウベンザフトが1番いいらしい。日本のぶどうジュースより濃い感じだ。
部屋の方は、こんなに贅沢な所に泊まってしまっていいのだろうかと考えされられるほど、料金と不釣り合いな、よいものだった。
シャワーを浴び、寝る。